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『夜のロケーション』('Esterno Notte')④

   囚われの身となったモロが書いた最初の手紙の受取人とされ、実際彼を自分の「父」と位置付けている内務大臣のコッシーガ(2000年代のベロッキオ映画の常連ファウスト・ ルッソ・アレシ )も役職的には警察のトップであるからか、誘拐されてしまったことにすさまじい自責の念にかられ、まるで、マクベスのように、自分の手が汚れていないかと周囲の人間に確認させたり、何も見えない真っ暗な部屋に自分から閉じ籠ったりして、精神の安定を保つようなありさまだ。後の述懐によれば、モロは彼を双極性障害だと疑っている。
    第二話が主にコッシーガに焦点をあわせているとすれば、続く第三話は、教皇パウロ6世(名優トニ・セルヴィッロ)がその対象となる。この事件から一年と経たぬうちに他界してしまう彼は、体調がすぐれず、十字架の道行きの祈りもままならず、大きな十字架を背負い、政界関係者の一団の先頭をよろめきながら進むモロの姿を幻視してしまう。
   この『夜のロケーション』は、イタリアのテレビでは、2022年11月に、一回二話ずつ、三度にわけて放映された。第三話がローマ教皇なのとは対照的に、第四話はアドリアーナ・ファランダを中心にした赤い旅団の動向に目を向けている。

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'Connan'(2023)

「はじまりは舞台劇だった。ナンテールアマンディエ劇場のフィリップ・ケーヌに招かれ、作品化することになった」と'Connan'について監督のベルトラン・マンディコは、2022年の夏にVarietyで話している。「もともとはコナンの世界に嫌悪感を抱いていたけれど、自分に訴えかけてくるところがあるのに気づいたのが、ちょうど狂暴なキャラについてリサーチしていた時だった」。     コナンとは、映画『コナン・ザ・グレート』(監督ジョン・ミリアス)や『キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART 2』(監督リチャード・フライシャー)を通じて広く知られているロバート・E・ハワードの小説『英雄コナン』の主人公のこと。マンディコの映画では、このコナンが女性として登場する。    「自分の映画はジョン・ミリアスの『コナン』とは真逆。暴力的な話でもなければ、荒々しい話でもない。コナンの人生のなかでも別のステージ---シュメール文明の時代から近未来---を探ってゆく。夢想的でコクトーあるいはポール・シュレイダーの『Mishima』っぽいところも少しある。コナンの人生の各ステージごとに感覚やリズムは異なりつつも、その根底には統一感が、そして、この人物の進化がある」     マンディコがこう語るように、映画ではクレール・デュブルク扮する10代から、50代のナタリー・リシャールまで、各世代ごとに計五人の女優がコナンを演じ分け且つ引き継いでゆくようだ。さらに、狂言回しの役割なのだろうか、「地獄の番犬」役だというライナー(その名はファスビンダーに由来するという)に扮するエリナ・ルーヴェンゾンは、実際に犬顔メイクで、この役に臨んでいる。 また、マンディコはこうも言っている。    「マックス・オフュルスの『歴史は女で作られる』('Lola Montes')で、彼女にとって地獄となるサーカスで、彼女の遍歴を物語る人物にも触発された」    ルーヴェンゾン扮する「地獄の番犬」は、ローラ・モンテスにとっての地獄で団長を務めるピーター・ユスチノフのキャラクターに負うところが大きいのだろう。

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