「はじまりは舞台劇だった。ナンテールアマンディエ劇場のフィリップ・ケーヌに招かれ、作品化することになった」と'Connan'について監督のベルトラン・マンディコは、2022年の夏にVarietyで話している。「もともとはコナンの世界に嫌悪感を抱いていたけれど、自分に訴えかけてくるところがあるのに気づいたのが、ちょうど狂暴なキャラについてリサーチしていた時だった」。 コナンとは、映画『コナン・ザ・グレート』(監督ジョン・ミリアス)や『キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART 2』(監督リチャード・フライシャー)を通じて広く知られているロバート・E・ハワードの小説『英雄コナン』の主人公のこと。マンディコの映画では、このコナンが女性として登場する。 「自分の映画はジョン・ミリアスの『コナン』とは真逆。暴力的な話でもなければ、荒々しい話でもない。コナンの人生のなかでも別のステージ---シュメール文明の時代から近未来---を探ってゆく。夢想的でコクトーあるいはポール・シュレイダーの『Mishima』っぽいところも少しある。コナンの人生の各ステージごとに感覚やリズムは異なりつつも、その根底には統一感が、そして、この人物の進化がある」 マンディコがこう語るように、映画ではクレール・デュブルク扮する10代から、50代のナタリー・リシャールまで、各世代ごとに計五人の女優がコナンを演じ分け且つ引き継いでゆくようだ。さらに、狂言回しの役割なのだろうか、「地獄の番犬」役だというライナー(その名はファスビンダーに由来するという)に扮するエリナ・ルーヴェンゾンは、実際に犬顔メイクで、この役に臨んでいる。 また、マンディコはこうも言っている。 「マックス・オフュルスの『歴史は女で作られる』('Lola Montes')で、彼女にとって地獄となるサーカスで、彼女の遍歴を物語る人物にも触発された」 ルーヴェンゾン扮する「地獄の番犬」は、ローラ・モンテスにとっての地獄で団長を務めるピーター・ユスチノフのキャラクターに負うところが大きいのだろう。
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